2017/06/25 1st edition.
2017/07/07 Last updated.
○ 誰を対象にしているのか
・この文章は病理医を始めて 1 - 2 年目の先生,病理診断に興味のある消化器内科の先生
・必要な背景知識は医学部の学生の下から数えて何番目程度の人に設定
・臨床検査の学生さんや興味のある看護師さんでも読める,と思いたいが書いていて無理な気がしてきた
○ 結腸直腸生検の難しさ
・結腸直腸生検も難しいと言われることもあるが,それを言い出すと全部難しい
・どの臓器でもそうだけど,ちゃんと手順を追って標本を見ていけばそんなに難しくない
○ 結腸直腸生検では病変を大きく 5 種類に分ける
・結腸直腸生検では Group 分類を用いるが,施設によっては使用しないところもある
・基本的には胃生検のそれと同じような扱いなのだが,どこで悩むのかを含めて若干の違いがある
・結腸直腸の Group 分類
Group 1:癌じゃない!明らかに良性!(含むポリープ)
Group 2:よくわからん.SSA/P は便宜上ここに入れる
Group 3:腺腫(低異型度から高度異型度まで含む)
Group 4:少なくとも腺腫以上の病変だけど癌というには微妙
Group 5:癌
・結腸・直腸生検の悩みどころは胃生検と少しずれている
○ 若い先生の悩み
・A 先生は癌といったのに,B 先生は腺腫と言われる
・Adenoma - carcinoma sequence (遺伝子異常が積み重なって腺腫から腺癌へ進展という理論)があることになっている
・腺腫と癌の境界は本来不明瞭でいいはずなんだけど,指導医も臨床医もなぜか癌か腺腫かを区別したがる
・そうすると「私はこう思う」的な哲学の世界に入ってしまいどうでも良くなる
・ここに書いてあることはどどんぱせんせが日常業務で実践していることで多少意見の相違があるかも
・もし違うことを指摘された場合は,あまり議論をしても意味が無いことが多く,素直に上司に従った方が無難
○ わかりやすくするための配慮
・必ずしも適切ではない表現を使用している部分がある
・この文章を読んだあとにきちんとした教科書を読んで,知識を固めていくこと
○ 内視鏡所見との対比について
・本来は内視鏡所見との対比をすべきだが,この文章ではあえてしていない
・どどんぱせんせがそこまでの知識を持ち合わせていないのと,検査センターでの診断についてはそこまで細かい情報が得られないことが多いから
・もっとも細かく丁寧な診断を行うためには重要であることにはいうまでもない
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