2022年9月19日月曜日

スイスを行った旅行記みたいなもの 3

 # 落ち葉拾い

  • 飛行機に乗る際にはとても楽な格好をしたほうがよい.下はジャージと上はシャツという非常にラフな格好で飛行に乗ったが,完全に正解であった.一つ後悔すべきはスリッパを忘れたこと.これがあれば完璧だった.薄手のブランケットを持っていったけど,いらなかったかな.とはいえあまり荷物にもならないので次も持っていこうとは思う.
  • 思ったほど仕事はできない.滞在中にいろんな仕事を片付けてしまおうと意気込んでいたが,当然できない.これはもう諦めて仕事をしないほうが生産的の様に思った.
  • 現金はほぼ不要.変な話日本人の先生とご飯に行った時に割り勘にする時に使ったくらいでほかはクレジットカードの決済でいけた.引き落としのときがちょっと不安ではある
  • スイスは携帯電話がつながる必要がある.いわゆるフリー wifi のほぼ全ては SMS で認証をすることが法律で義務付けれられているようで,そのためには携帯電話をつなげる必要がある.契約次第だがフリーなのに余計なコストがかかる可能性がありちょっとめんどくさい.sim を契約する手間や面倒さを考え,結局楽天モバイルをそのまま使った
  • 9/7 以降の話,という前提で.PCR 検査が不要になったので,非常に行きやすくなった.MySOS アプリを入れて事前認証をするほかはほぼコロナ前の旅行と同様になっている.羽田空港でまあまあ歩かされた他には特に特段トラブルはないし,全体的にはほぼ許容範囲内と言える.
  • 運良くコロナにかからずに済んだが,正直どこに感染リスクがあるかはわからず,マスクはなるべくしておいたほうが良い気がする.特に海外では uncontrollable な要素が多いので.



2022年9月17日土曜日

スイスを行った旅行記みたいなもの 2

 # ヨーロッパ病理学会

内容的なものは多分書いてもすぐ陳腐化しそうでとりあえず置いておくにしても,すごく印象的だったのが,誰もマスクをしていないということ.正確にはマスクをしている人はいたけど,感覚的に 20 人に 1 人くらいで,屋内でも屋外でもあまり変わらない印象であった.ただ,つけている人をよく観察すると N95 マスクに近いような,ごついマスクを付けている人が多かった.そうそう,あとは会場の受付のスタッフはマスクを付けていた.

そこで会った病理医の先生にちょっと聞いてみたところ,「規制自体は撤廃されているからつけていない人が多い.自分は心配だから室内ではつけているけど」とのことで,一応マスクを持ち歩いているようだった.

後日談としても会場でコロナが集団発生という話も聞かないから,結局は大丈夫なのだろう.ヨーロッパにいると,どうしてもコロナなんかもう問題ではない,過ぎ去ったイベントだという印象を強く持つ.

# スイスの物価

言うまでもないが,非常に高い.比較のために Coca cola zero 500 mL ペットボトルの値段を定点観測していたが,ホテルの自動販売機だと大体 5 CHF くらいで為替は刻一刻と変わっているが,大体 700 円くらい.スーパーとかだと比較的値段は安めで,1.5 CHF 程度で購入可能だがそれでも,210 円で日本よりも明らかに高い.日本の 3-4 倍くらいと言う認識がちょうどよさそう.

スイスの人もやはり高いと認識しているようで,ジュネーブでは国境を超えてフランスに買い物に行くみたい.国境を超えると安くなるというのも変な話だが,全然価格が異なるそう.

# スイスの言語

公用語とされているのはドイツ語,フランス語,イタリア語で,結構場所によって話される言葉にだいぶ差がある.とりあえず英語は通じるが,バイリンガルとはいえないような人も少なからずいる.

バーゼルからジュネーブに移動する際に電車の中で途中から聞こえてくる言語が変わったことは気づいていたが,どこらへんが境界なのか興味のあるところではある.

フランス語を duolingo で勉強していて,ジュネーブでフランス語を少しだけ披露するととても喜ばれた.本当はもう少し話したかったけど,フレーズが出てこなくて残念.おそらくあと 1-2 年くらい勉強をすればいけそうなきがしている.

# 学会の中

学会の講演やポスターはまぁ一般的なもので新しいと感じた話題がいくつかあったほかは特段なく,あまり言及するほどでもないが,一つ挙げるとすると,

企業展示の多くがデジタルパソロジーと NGS を中心とした遺伝子パネル検査の 2 つが主流となっていたこと.他にごく少数の染色機器や顕微鏡があったくらい.オリンパスの人と話をしたけど,特に目新しい話題は出てこなった.

# 検査センターへ

ジュネーブにある,とある検査センターに訪問をさせてもらった.なんと時差ボケで 2 時間遅刻をかますという大失態をしたが,とりあえずなんとかなった.なんとかなってないかもしれないけど,遅刻したものはしょうがないので,ごめんなさいを繰り返すのみ.

検査センターは検査センターでなかなか興味深い話を沢山聞けたけど,多分 compliance の問題があってちょっと難しいそうなので詳細は省略.

# 結局学会に行ってよかったのか

当院(当科)はどうやら,国際学会は筆頭でも自腹か研究費をとって行けという方針になった?ようで,しょうがないのでしばらくは自腹でいくことになりそう.そのために検査センターの標本を眠い目をこすりながらぼちぼち診断をしている.検査センターに文句を入れたらコスパの悪い外勤を切ろう,そうしよう.

そこまでして国際学会に参加する意義があるのかと言われそう.個人的には多分あるんじゃないかと思って約 7 年くらいなるべくコンスタントに参加をしてきた.結果的にはありそうな雰囲気はあって,昔某放射線科の先生に言われたことは間違いではなかったのかなという気はしているが,本当の正解は誰にもわからない.

# 海外が better とは限らない

一応自分としては日本では他の大学への同一ポジションでの平行移動はしないと決めていて,次行くとすれば市中病院か検査センターか廃業(産業医?etc)と決めている.これまで複数回平行移動をしてきて,大学病院がどういうものかは十分分かっているし,経験の多様性という意味でもこれ以上よそを経験することで得られるものと異動による不連続を考えると,異動することのメリットが上回ることはさほどない.

他のオプションとして考えているのは,海外で病理医として働くというライン.某国であればすぐ行っても歓迎されそうだし,そうじゃない別の国でもいいかもしれない.資格上あるいはポジションの問題もあり,すぐには実現しないとは思うが,とりあえずアンテナは張り巡らせておく.

ただ,海外だからより自由で payment もいいという考えは多分捨てたほうが良さそう.フランスの病理診断事情を聞いていた時に,あれこれ日本と同じじゃない?と変に納得しながら聞いていた.おそらくどこの国でも大体の傾向は同じで,多少の差がある程度なんだろうと思う.どこにいても自由でかつ不自由.


2022年9月15日木曜日

スイスを行った旅行記みたいなもの 1

 # スイスは遠い

ヨーロッパ病理学会に演題を出してみたので,まあ行く必要があるかと言われると本当は微妙なのだが,とりあえず行ってみた.

比較的直前寄りだったので,ちょうどよいチケットがなく,また途中寄りたいところもあったので,かなり変則的なチケットになった.

# 日本→ドバイ→チューリッヒ

会場はバーゼルであったのだが,バーゼルまで行くチケットは非常に高く,折衷案としてチューリッヒ行きのチケットとした.それでもだいぶ高いけど.直行便のチケットを買う裕福さもなく,ドバイ経由の安いチケットに.

ドバイまでの飛行機はほぼ満席であった.よくよく見てみると,ドバイまで行ってそこからヨーロッパ各地へと飛ぶフライトがあるように見えた.ハブ空港までまずはお客さんを一括で乗せてそこから各地へトランジットさせる感じ.日系の航空会社ではなかったが,機内ではマスクをするように乗客にアナウンスしていた.

ドバイについたのは夜中だが,プライオリティパスの使えるラウンジは激混みと言える位混んでいた.料理もカレー的なものとデザートでお世辞にもバラエティ豊富とは言えないが,あるだけ全然マシと言えよう.シャワーもあるが,きちんと記入して置かないといけない上に,適宜顔を出して自分の名前がどこらへんにあるのかをチェックしないといけない.慣れればなんともないがちょっと面倒.

あとドバイの物価は非常に高い.ちょっと計算してみたが空港価格とはいえ日本で買うものの 4-5 倍はする.どうせ機内食も出るだろうしとここは我慢.

チューリッヒについたときにちょっとしたトラブルがあった.ポスターの筒が行方不明.Baggage lost へ行き確認してもらい戻って待つ,来ない,また行くを二回くらい繰り返し違うレーンに置いてあったことが判明.そりゃわからんわ.

# チューリッヒ→バーゼル

チューリッヒについてから電車でバーゼルに向かう.大体 1 時間くらい.チケットは結局 SBB mobile で買うのが便利だということがわかった.バーゼルに宿泊する場合は BaselCard というものが配られ,市内の交通機関は無料で使える.チェックイン前でも有効のようで,バーゼル駅までのチケットを買えばあとは宿泊者である旨を証明できれば ticket control のときも問題ないようだ.結局色々考えたがチケットは SBB mobile で購入した.意外と簡単であった(安くはなかったけど).

これは有名な話だが,スイスでは改札がないので,基本的にチケットを持っていれば十分.一度 ticket control があったが,スマホの QR コードを提示しそれをスキャンし終わりという感じ.一応正規で購入しているため問題はないはずなのだが,こういう違いは結構気になってしまう.多分一度やれば問題ないかと.

チューリッヒもバーゼルもみんなだいたい英語を話せるので問題ないが,電車内の掲示がドイツ語のみのものも多く,何書いてあるのかよくわからないという現象がしばしば起こる.重要な掲示は英語,ドイツ語,フランス語,イタリア語で書いており,実質は特に問題ない.

病理医としてのキャリアパス:中間点

# 次はいずこへ どどたんせんせはいわゆる around 40 で,この職場で留まるべきか次にどこかに行くべきかをそろそろ悩まなくてはいけない感じなっている.ある程度 public なこういうブログで書くべきかは悩ましい感じもするが,ごく普通の人の普通のキャリアパスについての具体...