2019年9月23日月曜日

皮膚筋炎 dermatomyositis

診断にあたって参考となるサイト・本:
臨床所見:
  • 上眼瞼の紫紅色浮腫性紅斑(ヘリオトロープ疹),体幹の紅斑,手指関節背面の局面状皮疹 (Gottron 徴候) などの皮疹
  • 10-30% において内蔵悪性腫瘍を合併
  • 多形皮膚萎縮症を残すことがある
  • 厚労省の診断基準あり,この基準に従えば皮膚及び筋生検はいずれも組織所見は診断に必須ではない
組織学的所見:
【皮膚生検】
  • 表度は多少萎縮性,ときに表皮突起が消失 or 平坦化
  • 角層はほぼ正角化性 → Gottron 徴候部では角質増生と表皮肥厚
  • 表皮・真皮境界部ではしばしば顕著な液状変性,リンパ球が表皮・真皮境界部に沿って散見され,メラノファージを伴う.時間経過とともに基底膜は肥厚
  • 真皮浅層では比較的軽度の血管周囲炎,血管拡張.ただし深部の炎症は目立たない
  • 真皮網状層は浮腫状,膠原線維間にムチン沈着
  • 終末期では表皮萎縮,平坦化,液状変性,メラノファージ,真皮浅層の毛細血管拡張 → 多形皮膚萎縮症の所見
【筋生検】
  • 基本的には筋萎縮で,perifascicular atrophy が特徴とされる(筋束がある程度まとまって見られないとそもそも評価できないか)
  • リンパ球浸潤が見られることが多く,CD4 > CD8 である(Cf. 多発筋炎は CD8 > CD4)
鑑別診断:
  • SLE とは臨床的に鑑別するしかない
診断をする上での雑感:Clear cut に診断できる症例は少ない印象.結局もやもやしながら診断している.筋生検でリンパ球浸潤が見られれば,CD4/CD8 くらいはしてもよいかも.

2019年9月13日金曜日

三流病理医マニュアル etc の方向性について

# Google slide で

ちょっとまだ迷っているところがあるのだが,なるべく google slide に統一しようかと考えているところ.とはいえ,スライド式じゃなくてベタなテキスト式の方も必要だとは思うがその両立が難しい印象.

# といわけでとりあえず作ってみる

原則的には総論的な内容は google document で各論は google slide で.最近は PathPresenter もあるので,症例をそこから引用すれば,大抵は手出しをしなくてもなんとなる自体になってきたような気がする.

実際 lecture なんかを聞いても,手持ちの症例でまかなえる人なんて誰もいなくてたいていは論文から何かしらの引用をしている.出版するときにはまた話は違うんだろうけど,とりあえずそんな予定もないしいいでしょう.

2019年9月11日水曜日

スターバックスにて

# カナダのスタバは意外と救いか

海外へ行くと大体そうなるのだけれども、一人でご飯を食べに行くところがなくて難しい。レストランは意外と高くついてしかもそもそも何を食べたら良いかわからないという根本的な問題がある。たまに偉い先生とご飯を食べに行くと、大体一人当たり1 万円は見ておかないといけなくて、これを毎日すると結構きついな、という感じになる。まぁそれだけ稼げばいいんだろうけどね。

というわけで、気楽に食べれるように、大体いつもマクドナルドとかのファーストフードを探すのだが、たまになかったりするとしょうがないからコンビニでご飯を買ったりとなかなかそれはそれでひもじい思いになる。

今回はたまたまうろついていたらスタバを見つけて早速入る。オーダーの仕方が若干違ったり(商品を受け取るために名前を名乗るみたいで、最初名前を聞かれた時になんで聞くのか??と一瞬固まってしまった)するけれども、おおむね同じ感じ。

商品の値段は日本と同じで若干高めだが、まぁ食べ物はそこそこだし、そこそこの空間ということでまぁいいかなと思って滞在中は愛用することにしている。学会場からも徒歩数分で近いし。

#カナダに来ている日本人

話の主はこちらで、よくあるスタバのアンケートで声をかけられて、店内が綺麗かとか店員は優しいかとかそういった、まぁありきたりな質問。意外と?清掃も行き届いていて、外国らしからぬ、というか日本とほぼ変わらない快適な空間だったのでそう答えたのだけれども。

話している途中で、自分が日本から来ていることを告げると、ここのスタバでも何人か日本人スタッフがいるという話。どういう人たちが来るのかと聞くと、多くはworking holiday できていて、移住してくる人もままいる、とのこと。お客としてはこれらに加えて、おそらく留学生?と思われる人もいると言っていた。

まぁ比較的有名な街なのでいても全くおかしくないのだが、そこそこ日本人はいるのだと実感。ただそれにしても日本語が少しくらい通じても良いのでは?と思うが、こんにちわ以上の返事が返ってきたことはまだない。

# 中国語の看板が多い

もう一つ気になったことは、空港をはじめとして中国語の看板が比較的多い事。空港の掲示物も英語・フランス語・中国語で、公用語でもなんでもないのに中国語が多い。街中も(ゼロではないという意味で)意外と中国語が多くて、街中でも中国語を比較的よく聞く。

まぁ世界中どこにでも中国人がはびこっていることの証なのだろう。というかまぁそのことに対してどうこういうわけではないのだが、もしかして国際語としては英語やフランス語よりも中国語を覚えた方が survive するという意味では良いのでは?と思い始めた。中国人はほぼどこの国でもコミュニティを形成していて、中国語だけで生活できる生活圏が存在している。

下手に英語で話をして孤立するよりも、中国語を話してそのコミュニティに浸った方が生き延びやすいような気がしてきた。そういう意味では中国語は真の?国際語なのか。

女医問題について

# 女医の敵は女医?

今学会中で他の病院の先生と話す機会があった。その時にふと東京医大の女子医学生の差別問題に波及した。

その時に話をした人が二人とも女医ではあったが、その二人は結論的には女医の問題は仕方ないという、まぁ東京医大の対応を肯定するような発言だった。

能力があるとかないとかの問題はさておき、その女医は二人とも診療科長の立場であったため、その立場でものを語ろうとした時には、男女の立場関係なく仕事をうまく回せるか、ということに意識を注ぐことになるのだろう。

結局途中で出産なり子育てなりで離脱することになり、フルで働ける人は少なくて、結局微妙な立ち位置で、悪く言えば楽なポジションで安住してしまう。それは他の出産、子育てをしない女医や男性医師からはあまり快く思われない。

# 子育てを隠れ蓑にしすぎている印象も

結婚していても、出産、子育てがない場合は基本的な条件は男性医師とは変わらない、はず。という考えが正しいとすれば、結婚しているからということでよくわからない配慮をされている女医がいるのもあまり解せないところはたまにある。

少なくとも賃金においては男女差別はないのと、時間外は出ないことが多いことを考えれば、いわゆる逆差別とも言える。

さらに子育てに必要だからと言っても、ちょっと配慮しすぎなのではないか?という印象も拭えない。そして一番の問題は配慮を文章化していることが少なくて、なにをどこまで、というのが本人の主張や上司の理解の程度に強く依存していること。ルールがなければ議論や比較も交渉もしにくい。

# 結局は見た目の人員よりも戦力がダウンするということ

それをどのように理解し実践するかということに他ならない。




病理医としてのキャリアパス:中間点

# 次はいずこへ どどたんせんせはいわゆる around 40 で,この職場で留まるべきか次にどこかに行くべきかをそろそろ悩まなくてはいけない感じなっている.ある程度 public なこういうブログで書くべきかは悩ましい感じもするが,ごく普通の人の普通のキャリアパスについての具体...