2017/05/30 1st edition.
2017/07/07 Last updated.
○ なにはともあれ deep cut 5 枚
・難しい要素として病変が小さい場合は deep cut をするだけで診断がつくことがおおい(深切りにまさる特染なし!)
・deep cut をつける際に,p53, Ki67 を追加で出すとよい(deep cut 前・後かは検体の性状による → 要はどっちでもよい).腫瘍が sig, por1/2 を疑う文脈だと加えて AE1/AE3 を出すと鉄壁
・p53, Ki67 の評価は難しいが,いずれも表層まで陽性になっていればより癌として強いニュアンスを持つ
・あとは自分が腫瘍部と非腫瘍部の形態的な解離と免疫染色の染まり方の解離が類似していれば腫瘍性がより示唆される
○ Group 2 の付け方
・Group 2 を付ける場合には,基本的に「再生異型」vs 「腺癌」の鑑別が難しい場合が多い
・Group 2 が多いようだと,あまり読めていないということになる
・細かい記載は → 「○再生異型 vs 癌」を参照
・これはある種の考え方ではあるが,腺癌といえるパターンを増やしていって,これは腺癌とは言えないという例外で診断する方法,また再生異型のパターンを増やしていって,これは再生異型とは言えないという例外で診断する方法,そしてそれらのいずれにも当てはまらない場合を Group 2 とするのが現実的
・要するにたくさん症例をみなさいというなんとも言いようがない,という身も蓋もない話
○ Group 4 の付け方
・Group 4 を付ける場合には,基本的に「腺腫」vs 「腺癌」の鑑別が難しい場合が多い
・「○腺腫と腺癌の違いについて」で述べたように腺腫とされる病変は実は少ないと思われる
・だから腺腫からはずれるものを全て腺癌にしてしまえば Group 4 はほとんど発生しなくなるが,そこら辺は施設間の差がある(→ 強く取りすぎという意見も)
・どこまでを腺腫とするか,どこからを癌とするかは指導医と要相談(病理診断というのはある種の記号で,極論どちらでも良く,臨床医と連携が取れていれば実際はどういう診断をしていても)
・生検であれば鑑別が難しい,という記載は許容される.
・手術検体,ESD 検体については多少味をつけて腺癌としても良いと個人的には思っている
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